福島県に行ってきました(続き)
続いて、広野小学校での除染モデル実証事業を見学しました。現在、広野町では5500名くらいいた住民のうち5300名ほどが他市町村で暮らしていて、小学校や町役場などの公的施設の除染が急がれています。広野小学校のグラウンドでは、除染作業はほぼ終了していて、放射線レベルも低くなっています。実際には、夏以降、9月くらいをめどに住民の皆さんの帰還が予定されているということでした。
(独)日本原子力研究開発機構(原研)が、内閣府から除染の実証業務を受け、実際に作業を担当するJVと一緒に、除染前後のモニターや、除染の方法について検討しながら実施されていました。
除染に使用された水は、併設されたろ化システムの装置を通すことによって浄化されます。
仮置き場も見学してきました。表面をはつってとられた土などは、黒い化学繊維の素材でできた大きな袋に入れられ、クレーンで仮置き場に置かれていきます。置き場の表面には、緑色をした保護シートが敷かれます。
セシウムは、カリウムと性質が似ていて表面の土にほとんどが吸着して、深い部分までは浸透していないようです。従って、表面の土をはつってやることで、放射線レベルをぐっと下げることが可能になっています。土では、細かい粘土質の土のほうがよりセシウムの吸着が多いようです。
(農業センターにも行きましたが、環境保健研究所の視察で報告したものと重なることも多いため、省かせていただきます。ゲルマニウム半導体検出器が10台も置かれていました。)
県連の報告もご参照ください。原研さんから資料をたくさんいただきましたが、ホームページで公開されているそうですので。
①原研資料A面
②原研資料B面
③写真 広野小学校
④写真 放射線線量モニター
⑤写真 ろ過システム
⑥写真 仮置き場