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委員会視察#4(仙台市)

3日目、最後に仙台市役所で、復興の状況と防災についてお話を伺いました。
復興事業室
〇仙台市内の死亡者は863名、行方不明31名。
〇ほぼ全員が津波で亡くなっている。
〇建物の被害はほとんどなく、耐震化が進んだというより、振幅など、地震の特徴によるものと言われている。
〇これまで宮城沖地震に遭っており、特に弱い建物は既に更新されていたのかもしれない。
〇浸水エリアは4633ha。
〇山を切り開いてできた団地に被害が出ている。
〇丸石積みの団地など。今は使わない手法。
〇元々高齢化など、課題の大きい団地のエリアの被害が大きい。
〇ガス管の耐震化は進んでいたが、ガスの精製工場が港にあり、陸からのパイプラインが生きていた。
〇自家発電を行ったり道路補修を行うにしても、まず、燃料が足りなかった。
〇観光客や出張者が行き場を失ってしまった。帰宅困難者だけでなく、ビジターへの対策も必要。
〇仙台駅はシャットアウトされた。JRも含めた役割分担の再検討がいる。
〇仮設住宅の建設は、県知事の権限でないとできなかったため、土地もマンパワーもあったが進まなかった。災害時の政令市の権限を明確化しておく必要がある。
〇仮設のプレハブが全国一律仕様であったため、いざ冬になると、断熱材を張ったりする工事に、営繕部隊がかかりきりになった。
〇民間アパートを募集したら、マッチング(借りる人と貸す人の)でうまくいかなかった。個人で見つけてもらってから公的な手続きをする方法に変えた。
〇「コミュニティ入居」を行うと、自治の立ち上がりが早い。
〇仙台市のがれき処理は進んでおり、石巻市の分も受け入れることになった。
〇神戸市から提供された「震災の記録」誌が非常に役立った。仙台も作ろうと思っている。
〇仙台市の復興計画は5年でやりきる。雇用が東京方面に流れてしまうのを防ぐ。
〇盛土・かさ上げをこれから実施する。H26年度に大体終わる。

特に宅地に関して課題が浮き彫りになった。
◎宅地の耐震診断がなかった。造成履歴を宅建法の重要事項説明に入れるべきと考える。
◎地震保険は宅地は対象外。

〇仮設の高齢者に携帯を800台。(1億円)話し相手がほしい時にいつでも電話口に出てもらえる。24Hのサービス。

防災企画〜
〇取り残された人は、ヘリコプターと道路の2方向で救助に。
〇道路は、建設会社と事前から協議していたため、重機類をていきょうしてもらった。普段から顔の見える関係を創っておくこと重要。
〇建物の履歴証明だけで25万件に及ぶ。(全世帯が44万件)応援にきてもらって助かった。
〇陸上自衛隊からは最大の支援を受けた。

復興の案は、すでに固まっていて、災害時のシミュレーションも実行されているため、道路の高さが6mで計画が進められていた。1次防災の7.2mの防潮堤は、一部築造が開始されている。(沿岸部の人々の反対も少なかったことも)

写真は、市役所に設置されていた自動販売機。

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