東北福祉大エネルギーセンター
2011年09月04日 13:56
2日目は午後から仙台市に移動し、仮庁舎としている小田急ビルの中にある仙台市の環境局で環境施策について説明を受けたのち、東北福祉大学のエネルギーセンターを見学しました。最初に復興の状況などのお話を伺いましたが、震災の廃棄物について、神戸市からノウハウの支援を行ったということでした。また、廃棄物資源循環学会という学会があって、京大の先生から支援の申し出があり、アドバイスに来ていただいようです。処理量は135万トン、H25年度末までには終了のめどが立ったということ。半分がリサイクルされるというのも驚きましたが、こうしたアドバイスや支援もあって進んだのでしょうか。
市役所を出て、東北福祉大学エネルギーセンターを見学しました。いただいた資料からシステム構成図を添付します。NEDOの新電力ネットワークシステムの実証研究の一家として、東北福祉大学、仙台市、NTTファシリティーズが共同で行ったものを、そのまま東北福祉大学(と周辺の福祉施設など)がエネルギーとして使用している、というものです。メインはガスエンジンでの発電ですが、その際の排熱を利用したお湯は、地中に入れた保護つきの配管で隣接する介護施設で利用されます。ガスエンジン2基と排熱利用の給湯システムのほか、試験用に寄贈されたという燃料電池、太陽光パネル、それらを蓄電・制御するシステムなどが総合的に実証実験として行われ、その後は、実稼働しています。計画当初よりガスが大幅に値上がりしたため、発電にコストがかかり、深夜電力をうまく活用するなどコスト面での課題がありそうでしたが、排熱を利用した給湯は、地中を使うと温度が下がらず、90℃のお湯も隣の施設で1℃くらいしか違わす、排熱利用という点で特記できるものがあります。