関西商品取引所
報告が前後してしまいますが、先日、大阪は本町にある「関西商品取引所」の見学に行ってきました。消費者教育や消費相談などを行っているNPO法人のC・キッズネットワークさんからお誘いを受け、私、平木さん、横畑さんの3人で見学会に一緒に参加させていただいた次第です。関西商品取引所と言われても、ピンとこないかたが多いかと思いますが、先物取引を扱っているところと言えば、少しイメージがわいてくるかもわかりません。
写真は、かつて実際に取引が行われていた場所です。割と最近まで「手振り」(手をあげて記号を使って売り買いする)の取引が行われていましたが、今は、電子化されて、決まった時間に端末に座り、売り買いのアクセスを操作して取引が成立します。
現在、こちらで扱っているのは、とうもろこし、アメリカ産大豆、小豆、粗糖、冷凍エビ、コーヒー指数、コーン75指数。指数というのは、1年間の相場を100とした場合のその時の相場の取引だそうです。とうもろこしは、スーパーに並んでいるとうもろこしではなくて、飼料用、コーン75指数は、とうもろこしに大豆ミールなどを混ぜたものの指数。今後、上場が期待できるものとして、バイオエタノールを代表とする「バイオエネルギー指数」が上がっているそうです。
先物取引は、「商品の将来の価格を、今、決める取引」で、取引証拠金を支払えば、「売り」「買い」どちらからでも始められます。取引証拠金は、品物の代金の数%(品物によって決まっているところが先物取引の特徴だそうです)で済むので、少ない資金でも効率のいい収益を得ることができますが、その分、リスクも大きくなることを理解した上で取引をする必要があります。
大阪の先物取引所には、歴史があります。かつて徳川幕府の年貢米の貯蔵管理を請け負っていた「淀屋」の庭先で自然に米市場ができあがり、それが1697年に堂島に移され、「堂島米会所」と呼ばれるようになりました。その後、実際の重い米俵に代わって、「米切手」での取引も行われるようになり、これが大阪での先物取引のルーツとなったそうです。