民主党の林業による成長政策
続いて、兵庫5区(但馬や丹波の兵庫県北部の広〜い地域です。)の衆議院議員、梶原康弘さんによる講演がありました。講演のタイトルは「森林・林業再生プラン〜林業は次代の成長産業だ〜」。昨年の今ごろ、民主党県連の農業委員会で、宍粟の山に視察に行きましたので、梶原さんの説明が、すんなりと耳に入りました。講演後の質疑で「具体策が見えないが?」という質問がありましたが、多分、具体策は、昨年見学した効率よく木を切っていくプロセッサーの導入やそうした機材を入れるための林道の確保、木を切り出した後の集積場や加工場の整備、木材の流通・販売ルートの確保、それを促す法整備などかな、と想像しました。
梶原さんのお話に戻ります。
「
・民主党は2000年に緑のダム構想を打ち上げた。国内には2600のダムがあり、その保水力は202億トン。森林は2500万m2あり、その保水力は1900億トン。森林を整備することで保水力を高める。
・昨年暮れの、民主党の新成長戦略の一つに林業再生が挙げられた。
・これまで、日本の森林政策は、スーパー林道の整備(これまでに2500km)や森林組合の助成などに重点が置かれ、年々林業が産業として低下していく一方となった。輸入木材の関税がなくなると拍車がかかった。
・日本の森林面積は世界第2位。(2512万ha)ちなみに1位はフィンランド。
・森林の蓄積量は45億m3で、ドイツ・フィンランドより多く、その成長量は、年間1億m3という数字。
・間伐を必要とする壮齢林は、全面積の80%にあたる。(戦後、一斉に伐採を行った後、一斉に植林をした木々が成長し、80%の面積は間伐が必要。)
・国内の年間木材消費量は7800万m3で世界第3位となっているが、その内訳は、国産材1800万m3、輸入材6000万m3となっている。
・世界2位の広さの面積の森林の80%が間伐によって利用できうる木材となること、また、消費の面からも、国内だけでも十分市場があること、から、林業を成長産業と位置づけ、ドイツなどに比べ遅れている路網整備や木材の伐採の生産性向上などを図ることで、地域の雇用の拡大や産業の発展、森林の保水力の向上、CO2削減など、様々なメリットを生み出すことができる。
」
皆さん、時間がおありでしたら、活動報告の2009年5月14日を読んでみてください。民主党の成長戦略が絵空事ではないことがわかっていただけると思います。
先日、提出(可決も?)された「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律案」などが、こうした成長戦略を実際に進めていくためのものになります。これより、次年度予算の中で上記の政策を実行に移していく具体策が盛り込まれる予定ということです。
こういうことをもっとわかりやすく、もっと広く市民にPRしていくべきですよね。せっかく悲願の政権交代して、これからこうした成長戦略を具体の政治に展開していく時。党に所属する地方議員ですが、そういう情報が待っていても降りてこないところがあるので、自分から進んで取りにいって、広報していきたいと思います。