加計呂麻島視察(加計呂麻バス)
2日目、フェリー「かけろま」で加計呂麻島に渡り、(有)加計呂麻バスを訪問し、お話を伺いました。加計呂麻バスを巡っては、NHKの番組、にっぽん紀行で、今年9月に取り上げられ、「島民の足を守るため」自ら借金を背負って奮闘する社長さんと、島の海に魅かれて住民になった兵庫県出身の運転手兼新人ガイドさんの物語が放映され、全国から反響を呼びました。私たちは、カリスマとも思える社長さん以下、会社と一体となってバスを守るためにがんばっていらっしゃる皆さんから、直接、ご苦労されているお話を聞くことができました。1500人くらいの住民の島で、公共交通であるバスを運行するのですから、公費の補助があって当然かと思うのですが、とにかく補助金に頼らない経営を目指して、皆さん、本当に努力されていました。バスを大切にするという経費削減の努力だけではなく、収入を増やすために、観光バスとしての事業にも必死で取り組んでいらっしゃいました。番組で紹介された兵庫県出身の運転手さん、沖さんには、移動手段としてのバスの運転手さんとしてもお世話になりました。都会で生まれ育ったとはにわかに信じがたいくらい素朴で温かい島民になりきっているのですが、会話の基本がやっぱり関西人のおもしろさを持っていて、バスの中でいろいろなことを教えてもらいました。観光資源として、第二次大戦中の特攻艇の跡地や島尾敏雄文学碑、デイゴの並木道、寅さんの撮影地、などがありますが、何といっても、なんでもない、島ではよくあることや、島の歴史、文化などを、直接、ガイドさん(運転手さん)から聞く話というのが、印象に残るなあ、と感じました。林社長は、奄美の文化や歴史の語り部的な存在で、そうした活動でも知られているということですが、尼崎出身の沖さんも、すごく奄美のこと、勉強されているんです。機会があれば、皆さんに行ってもらいたいな、と思うので、写真は添付しないでおきます。
会社の皆さんのバスを守るために一生懸命に経営に取り組む姿勢は大変勉強になっただけではなく、心がリセットされたひとときでもありました。