千葉市・千葉バイオガスセンター
次に、盛岡から千葉へと大移動し、千葉市で取り組まれている、家庭ごみの生ゴミ回収の事業について調査を行いました。ほとんどの自治体では、生ゴミは、可燃ごみとして、紙その他の可燃ごみと一緒に焼却処分されています。生ゴミを発酵させてガス化して取り出し、利用している自治体は全国でも珍しいんじゃないかと思います。例えば、食品廃棄物の処理に、こうした手法が使われることは多く、神戸市内でも、コープさんが取り組まれています。生ゴミのバイオガス化の難しさは、とにかく、市民の分別への協力が得られるかどうか、がまず1番にくるでしょう。また、一度発酵が済んでいる下水の消化ガスとは違って、生の状態のものが、毎日、組成もいろいろと変化して捨てられることなど、生き物の微生物に、いかに効率よく発酵してもらえるか、更に、残渣の最終処分が効率よくできるか、などの課題があります。千葉市では、以前より、ある地区で生ゴミを分別回収して堆肥化するという取り組みが行われてきていて、そのままその地区でのモデル実施に移行できたということでした。分別回収には、大変協力的で、分別でのトラブルは少ないということ。優秀ですね。また、運営は、JFEの関連会社のジャパン・リサイクル(株)に委託していますが、ここでは、大規模な廃棄物処理が行える「千葉リサイクルセンター」が隣接しており、前述の残渣も、隣接のこのセンターでガス化溶融され、問題なく処理できています。更に、取り出されたバイオガスは、JFEの製鉄所に売却できるというメリットも重なり、大変うまく循環しているようです。ガスは、カロリーが多少低くても売却先はあるけれど、残渣の処分が一番大変でしょう、ということでした。ちなみに、生ゴミとして出せないものに、とうもろこしの葉っぱとか、貝殻とかが含まれていました。貝殻はともかく、とうもろこしの葉っぱって、今話題のバイオエタノールを連想して発酵しそうなイメージなんだけど、時間がかかるみたいです。(バイオエタノールを作るときも葉っぱは取ってるでしょう!?と突っ込まれそうですね。ハハ。)