活動報告その2 福祉環境委員会市内視察
続いて7月29日、福祉環境委員会が開催され、午後から苅藻島クリーンセンター、続いて民間の児童養護施設・乳児院である真生塾さんを見学し、お話を伺ってきました。クリーンセンターは、以前に報告していますので詳しくは省略しますが、ここではごみの焼却によって得られた熱から発電が行われており、年間約3600万kwhの電力が得られています。このうち、苅藻島クリーンセンターそのものの運営に1500万kwh、下水処理(中部処理場の水環境センターと思います)に1800万kwh使われ、残り300万kwhは、関電に送電(売電)しているそうです。普通の家庭では、家庭版エコマニュアルに載っている数字では、1戸建て4人世帯で年間7230kwhとあります。3600万kwhは約5000世帯分の電力になるんですね。そのうち半分の電力が下水処理に使われるとなると、下水処理の省エネ化に期待をしたいと思います。
次に、真生塾さんで、施設を見学させていただきました。神戸市全体では、児童養護施設(1歳以上18歳まで)は市内に14箇所あり、561人の子どもさんが在籍しています。また、乳児院は3箇所で、59人の子ども(1歳未満なので、赤ちゃんですが、必要な場合は小学校入学前まで養育することもあるそうです)さんが在籍しているとのこと。「保護者がいなかったり、保護者の十分な看護を受けられない子どもさん」が対象ということですが、最近は、保護者がいないケースより、保護者がいるけれども、というケースのほうが多いようです。乳児院の施設を中心に見学させていただきましたが、「家庭で育てられているのと変わらない」環境、「家庭に帰ること」を意識した工夫が随所で見られました。小さい部屋で少人数(2〜3人)で食事をとることができるようになっていて、それぞれにミニキッチンがつけられ、食事の後は、保育士さんがすぐそばのミニキッチンで、家庭のようにお皿を洗ったりします。お風呂も家庭用の普通のユニットバス。お風呂の早い子(いつも早く入るらしい。)が、保育士さんに頭を拭いてもらってました。暖かい優しい雰囲気がいっぱいです。子どもさんの中には、虐待(ネグレクト、育児放棄の割合が多いそうです)を受けて保護されるケースも多いそうですが、社会の構造や、もういろいろと考えさせられました。子どもは境遇を選べません。虐待の問題は取りざたされていますが、なぜそうなったのか、回避できる道はあるのか、あまり言及されているように思えません。研究が進んでいるのかもわかりませんが。今後も課題にしたいと思っています。