予算議会が終了しました
先月末で予算議会が終了しました。予算案は、附帯決議付きという形で、承認されています。この附帯決議は、敬老パスに関するものです。市長提案の「バスは一律¥100、地下鉄小児料金、低所得者(¥120万円以下)には年150回のバス乗車相当分の無料券、定期券を半額料金で購入できる」について、「バス、地下鉄の負担を半分にする激変緩和措置をとること」という附帯決議でした。これについては、市長から民間バスと交渉しますという決意表明のようなものが市長挨拶に盛り込まれましたが、最終的な結論はまだ出ていません。経緯を今度の市会ニュースにまとめてみましたので、参照してください。
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議会が終わった翌日に、早速この次の活動に向けた視察に行ってきました。住民ニーズを政策に反映していくための手段のひとつで、政策マーケティング調査というものがあり、この手法を導入している春日井市、東海市、そして、そうした調査のサポートを行っているNPOの方にお話を伺いました。行政が考える政策が、住民のニーズに沿ったものかどうか、また、住民の求めている「結果」をいかに実現できているかを検証していったり、隠れたニーズを拾い上げたりする手法です。相当な住民の協力がいるので、すぐにどうこうというと課題も多いかと思いますが、いろいろとお話を伺えて参考になりました。課題が多いからやらないのではなくて、何かひとつでも参考にすることができないか、また、試行できないか、考えていきたいと思っています。
例えば東海市では、まちづくりの委員会を市で公募した委員によって開いて、住民ニーズをまとめていっています。それを基に、行政側が施策として必要なものを加えて市政の総合計画が作成され、施策や事業に展開され、また、評価が実行されます。市長がその方式をかなり重要視して推進しようとしているので、定着していっているようです。事業評価には指標が定められ、指標が上がった施策を担当している人に報酬が出るというもののようで、職員の意識が変わったことが大きいということでした。春日井市の方は、東海市まではいかないですが、地区懇談会を行ったり住民アンケートをとったりして、住民からのニーズの強い生活課題を拾い上げ、これに、行政が将来や施策として必要と考える行政課題的なものを加えて総合計画として作成しています。
市民フォーラム21では、具体的な手法やこれまでに手がけられてきた実績などについてお話を伺ってきました。「ロジックモデル」と呼ばれる系統図のようなものを作っていって、住民のニーズ、実現してもらいたい最終目標や目指すべき姿に対して、個々の施策はどうつながっていっているか、どの程度実現できているか、などが論理的に検証できるようなやり方です。
ロジックモデルツリー例
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中間で評価すると、保育所の数が増えたかどうかになりますが、最終の評価として、仕事と家庭の両立を可能にする条件が整っているかどうかを判定することで、評価を行ったりします。保育所の数が増えたのに、条件が整っていると感じる人が少なければ、もっとほかの施策も必要なのではないか、というように展開していきます。左側に近い、施策側からでも、右側の最後の姿からでもどちらからでも始める事ができます。にわか勉強のため、ここら辺でやめときます。(^o^;)
神戸市でも神戸市でも2010ビジョンなどで検証が行われていて、行政評価の仕組みは持っています。たとえば、市が、途中の検証を行って、評価のCであった「住まいの耐震化」と「ごみの減量」に対し今年は予算を多くとって、対処していたりと、検証しながらやっているんだなと、評価できると思います。その評価の視点がちょっと違っているという感じでしょうか。。これとは別に、事務事業評価の一環で数年前、神戸市でも「事務事業の外部評価」を数年前から行っています。これは、学者の先生方数名の評価にすべてを委ねることになってしまうので、こうした手法で、評価を行っていくことはひとつのアイデアかと思いました。住民も行政も大変ですが。。。