« 2008年04月 | 活動報告トップへ | 2008年06月 »

環境フェア

金曜日、これもG8関連行事ですが、中央体育館で開催された環境フェアを回ってきました。じっくり回っていろいろと質問したりしてたら2時間以上もかかってしまい、さすがに疲れました。。。中から少しだけご紹介。
バイオマス関連は多数・多種類の展示がありました。国土交通省系の下水汚泥のコーナーで、「LOTUS Project 下水汚泥資源化・先端技術誘導プロジェクト」について少しお話をお聞きしました。下水汚泥を資源として有効活用するには、微生物に空気を送るために電気を大量に使うのですが、省電力の研究とかやってないのかなあ、と思っていたら、酸素を使わない方法(嫌気菌)を研究中だそうです。酸素が少量で済めば、電力も少量で済むので、早く開発が進んでほしいものです。

バイオディーゼルも、何種類かの展示がありました。今のところ、菜種油からでも、廃食油からでも、バイオディーゼルを精製するのには、苛性ソーダなどの薬品が必要ですが、関西化学機械製作㈱という会社が展示していたのは、薬品の代わりに酵素を使って精製するもの。どこのプラントでも処理に頭を悩ませているグリセリンが自動的に取り出せる、と資料には書かれていますが、残念ながら酵素も高価なようで、コスト低減には至っていないということでした。

もうひとつは、農水省の関連組織(農研機構)が行っているSTING法とよばれる触媒を使ったもので、こちらは、グリセリンが生成されないというものです。装置がちょっと大掛かりなのではとも思いましたが、汎用品にはまだ至っていないようです。

それから、産業技術総合研究所という組織の展示では、木質バイオマスの展示を行っていました。稲わらでも何でも生物系のゴミからエタノールを取り出すのに、早くコスト競争できるような技術を開発してくださいね、と話したら、ともかく1リットル¥70を割るように目指しているのだそうです。

カーボンオフセットに関しては、ミニセミナーのような講習もやっていて、残念ながら終わりがけだったので受けられなかったですが、狭いところに10数人の人が講習を受けていました。日本ではまだまだ新しい概念ですが、これから広がっていくものと思われます。オフセットは、「埋め合わせ」という意味で、生活の中でCO2を出した分、削減努力で減らなかった分をCO2削減につながる事業や活動などに投資を行います。詳しくは、www.j-cof.org をご参照ください。

大阪湾のフェニックスについても展示がありました。このホームページを見て「何なのそれ?」と言う感じで、知らない人も多いんじゃないかと思いますが、神戸では六甲アイランド沖にあるゴミの焼却灰などの埋め立て処分場やその事業のことです。大阪湾には4箇所あって、六甲アイランド沖はそのひとつ。ごみが減らないと、この焼却灰も減らず、海上のフェニックスの埋め立て場の寿命も短くなります。

案内を送って下さった間伐材有効利用を進めている木原材木店のコーナーでは、ヒノキの間伐材の木片がお土産で配られていました。いいにおいです。間伐材など、国産木材のいい利用法はないでうか?というアンケートがありました。秋田の角館小学校のような、秋田杉を内装に使うような取り組みを兵庫県でももっと取り組んでほしいなと思います。これは、難しいかもわかりませんが、オフィスの家具も、何もスチールでなくてもいいところもたくさんあるんじゃないかと思いますが。(木の古い家具は私の好みでもあるので。。)

ほかにもいろいろありました。写真の装置のようなものは、持ち運び式のトイレです。ビニールシートのようなものが、ビューンと動いて、し尿を袋詰めできるようになっています。ありそうでなかったんじゃないかな、こんなトイレ。

最後の写真は、おまけですが、環境フェアのあとに立ち寄った、三菱神船のブラスバンド部のコンサートの様子。あまりに上手だったのでご紹介しておきます。仕事のあとの練習であれだけできたらすごいと思いました。(^o^)

u080526_a.jpg

u080526_b.jpg

u080526_c.jpg

エコカーワールド

先週、メリケンパークで開かれているエコカーワールドに行ってきました。残念ながら希望者が多くて試乗はできなかったのですが、燃料電池車、電気自動車、燃料電池バイク、等々たくさんのエコカーを見ることができました。全部を写真に撮ることはできませんでしたが、一部だけでもご紹介します。

大体写真上から〜
(1)東京電力が出品していた、充電用のスタンド エアコン部分の電力が別系統になっている日野自動車のトラックと一緒に展示されていました。トラックは写真を撮っていませんが、長距離のトラックの運転手さんが、パーキン等で仮眠とかを取るときにエンジンは切って、この充電スタンドから電力供給を受けてエアコンをつけます。まだ、普及していないようですが、電気自動車が市場に出てくるときは、こうした充電スタンドはぜひ必要になってくるので、電気自動車の普及の鍵を握るものと思われます。
(2)燃料電池仕様のバイク 1回の充填で125km走れます
(3)燃料電池仕様の車 HONDA 1回の充填で430km走れます 写真がないですが、TOYOTA、日産も燃料電池車を出しているようで、リースもできるみたいですね。ただし、月に100万くらい!!ですが。。。
(4)電気自動車 三菱自動車「i MiEV」1充電走行距離160km 2010年くらいに販売予定だそうです。家庭の電源で14時間充電でフルに。急速充電だと30分で80%。
(5)電気自動車 慶応大学が開発中「エリーカ」1充電で300km タイヤが8本あるのは、快適な乗り心地のためということ。摩擦が大きそうですが、8本のタイヤを自動制御して摩擦が少なくなるように開発をしている、ということ。そこらへんも研究課題なんでしょうか。
(6)(7)(8)(9) いろいろな電気自動車です。私の愛するミゼット号にそっくりなのがいて、思わず記念写真。
(10)帰り道に乗車した神戸バイオガスで走る市バス。
このほか、電気自動車で、イーグルのコックピットのような縦にふたり乗りのくるかとか、カタログを見ると、水素自動車とか、DME自動車(ジメチルエーテル)なども展示されていたようです。

u080526_d.jpg

u080526_e.jpg

u080526_f.jpg

u080526_g.jpg

u080526_h.jpg

u080526_i.jpg

u080526_j.jpg

u080526_k.jpg

u080526_l.jpg

u080526_m.jpg

コウノトリの郷公園

続いて一路北へと向かい、豊岡にあるコウノトリの郷公園に行ってきました。コウノトリは、井戸知事を筆頭に一生懸命に県がPRしていることもあって、兵庫県と言えばコウノトリという感じになってきていますが、実物を見に行く機会はなかなかなくって、今回初めて見ることができました。最初に訪れたのは公園ではなくて、ふつうの田んぼの中。ニュースでもお馴染みとなった人工巣の塔が、普通に田植えの終わった田んぼの道の真ん中に立っていて、その上でコウノトリが普通にヒナに餌をやっているのです。野鳥が好きで山登りが苦手な私は大喜びでした!!(^o^)/まず思ったことは、コウノトリって意外にでかい!!ということ。本当、外国の漫画とか、ドラマとかに出てきそうな風景なんです。野生復帰後も餌のカエルとかに困らないように、近くに、専用に用意したビオトープ(休耕田利用)も作られています。巣の中にはヒナがいるらしいのですが、残念ながらヒナを見ることはできませんでした。一度絶滅した鳥との共生のために、田畑の減農薬だけでなく、水路の構造とか、いろいろな工夫や努力が行われています。努力の甲斐あって、このあたりで作っているお米はコウノトリを育んだお米としてブランド化されています。
コウノトリの郷公園では、「ええーっ!?こんなにいるのおお!?」と思ったら、半分以上がサギでした。(笑)ギャーギャーと鳴いているのもサギらしい。コウノトリは鳴かないんだそうな。資料の展示とか読んでいると、昔、まだ絶滅していないときでも、珍しかったのか、コウノトリを見るための観覧席みたいなのがあったりしたようです。公園の奥が研究施設となっていて、96羽(だったと思います)のコウノトリが飼われています。オスとメスのお見合いのようなもの(隣のケージに入れる)もさせていましたが、いまいち、うまくいってないようでした。野生に離すとペアもできやすいそうです。写真のバケツは餌のアジとドジョウ。今は衣替えの時期なので、食欲は少し落ちるらしく、100gほど少なめだそうです。(私も衣替えだから100gぐらい落ちてほしいなあ。)
u080520_a.jpg

u080520_b.jpg

u080520_c.jpg

u080520_d.jpg

u080520_e.jpg

楽農生活センター

西区にある、「楽農生活センター」、そのあと、豊岡のコウノトリの郷公園へと視察に行ってきました。楽農生活センターは、県の施設ですが、併設している地元産野菜を使ったバイキングレストラン「かんでかんで」が超人気のスポットとなっていて、平日でも毎日いっぱいとなっています。今回、見せていただいたのは、最近、導入した菜種油の絞り機と、菜種油や廃食油からディーゼル油を精製する装置です。菜種の油はどれくらい取れるのか、というと、
 1反=1000m2の面積に菜の花を植えて、200kgの菜種の実が採れるそうです。
  このうち、油を絞って取れるのが30%
  なので、200kg×30%=60kgの菜種油ができます。
  1000m2は、約300坪ですから、300坪÷60kg=5坪となります。
1kgの油を作るのに、5坪分の花の世話と、油を絞る手間が要るんですね。ちなみに家にあったサラダ油(キャノーラ油)の原料を見ると、「食用なたね油」とありました。値段はついてないけど、数百円だったと思います。原産国は書いてないけど、世界のどこかで栽培されたもののはず。農業振興や地域の活性化などを目的にして耕作放棄地に植えるにしても、コストを考えるときに、こうした輸入の菜種と比べられるから、結構大変だなーと思います。センターでも、菜種の栽培はやっているそうです。
 ディーゼル油の精製装置は、この前、伊丹で見学させてもらったものと同様な装置で、1日115リットルのディーゼル油の精製ができます。
 冒頭の人気レストラン、「かんでかんで」でランチを取りました。評判どおり、地元産の野菜がふんだんに使われていて、メニューも豊富。90分で¥1500のバイキングですが、平日でもいっぱいなのがよくわかりました。せっかくこんなに人に来てもらえるんだから、家庭の使用済みてんぷら油を持ってきてもらって割引サービスをするとかやればいいのになあ、と感じました。
 センターでは、新規に農業をやっていきたいという方と、ちょっと農業をやってみたいという方向け、2種類の研修コースが用意されていて、既に、数十人の卒業生(前の学校からかも?)が就農されているそうです。そば打ち体験や手作り豆腐作りなどなど、たくさんの体験教室が開催されています。一度、行って見てください。レストランは予約したほうがいいかも。

u080519_a.jpg

u080519_b.jpg

u080519_c.jpg

u080519_d.jpg

u080519_e.jpg

5月6月の体験イベント紹介

月別アーカイブ