宮古島が恋しい〜
先月末の宮古島の視察は1泊2日と慌ただしいもので、冬の、しかもずっと雨という、本来の宮古島の一番いい時期ではなかったのですが、一面に広がるサトウキビ畑の風景が忘れられず、しばらく宮古島かぶれ状態に陥っています。(昔、香港映画にはまって、広東語まで習いに行った事がありますが。。)それで、土曜日に県連の幹事会がありましたが、思わず、「宮古島恋しい!!」と、琉球ワールドに寄りました。沖縄食堂は少しリニューアルしていて、雨にもかかわらずランチ時間に結構お客さんが入っていたので、ちょっと嬉しかったですね。フー・チャンプルもおいしかったです。黒砂糖とか、サーター・アンダギー(ドーナツのようなのです)、沖縄で買うと重いので断念したピーチパインも買ってきました。隣のビルに松方弘樹さんのおすし屋さんもオープンしていましたが、ちょっとひとりで入りにくかったので断念しました。宮古島には信号もなく、ずっと農道のような細い道路が続きます。今はサトウキビの収穫の季節なので、お父さん・お母さんたちが雨の中を収穫作業に追われていました。どこにいってもよくかかっていた曲がBEGINの♪島人ぬ宝♪。。遊びでいけることが本当にあるのだろうか?と思うと、余計に遠く切なくなってくるのですが、ま、また琉球ワールドに行くことにしましょ。
福岡・ビジネス創造センター
続いて、福岡、ビジネス創造センターに。ここは、以前、港湾交通委員会の視察で行ったアイランドシティの中にあります。このセンターは、産官学が連携して新しいビジネスを立ち上げたり、一緒に研究開発したり、人材を育てて行ったりしていこう、という目的で創られたセンターで、実にいろいろな企業や組織が入居しています。スイッチング電源の会社、デンセイ・ラムダ(株)(昔、ネミック・ラムダと言ってましたね。懐かしいな。)、ロボットの研究開発をやっているチーム(大学とか、企業とかの集合体)、から、アオサの研究をやっているところ、アートの企画をやっているところ、ラーメンの会社と、いろいろです。ロボットについては、かつて福岡のロボットへの取り組みについて視察に行ったことがありましたが、市はかなり力を入れて取り組んでいました。ここのロボットコンソーシアムというのは、街中や家の中、病院の中などで、ロボットの実証実験に取り組んで、ロボットが動くにあたって街や家の中はどうするか、というような研究をやっていました。併せてロボット開発の側面的な支援もするのだと思うのですが。写真は、実験に使っている車椅子です。病院の中を廊下などに埋め込まれた電子タグの情報を読み取って自動で動けるようにという実験だったようです。
外郭団体の委員会で沖縄・福岡に
先週の初めは、「外郭団体に関する特別委員会」という委員会の視察で沖縄・福岡に行ってきました。沖縄では、沖縄サミットの会場となったコンベンションセンターや、最近できた、琉球王国から現代沖縄に至る文化が詰めこまれた県立博物館・美術館、最後は、首里城公園に。いずれも、指定管理者制度にによって指定管理者となった、県の外郭団体が運営しています。コンベンションセンターは、建築物としても大変美しく、ホールの天井や窓から見渡す景色、テラス、貝細工のドア、、と、私一人で楽しむのはもったいないので写真を掲載しておきます。さすが沖縄、国外利用も多く、施設稼働率も高いようです。(H17年度86%、料金稼働率46%)そこで、神戸の状況を確認してみました。
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神戸では、国際会議場・国際展示場があり、指定管理者制度に移行していますが、結構がんばっていて、評価は「4」、利用収入が高かったので、規定に沿って市に納付金を払っているようです。稼働率は48%とかですが、これは、沖縄の場合の料金稼働率に相当するものでしょうね。神戸は厳しい予算で、やっと3号館を建てました。沖縄のセンターのような見た目の美しさにはかなわない分、空港と医療産業都市にがんばってもらいましょう。
博物館・美術館は、昨年11月にオープンしたばかりですが、なかなか見所のある施設です。時間をかけて回れば琉球通になれること請け合いです!!(皆さん、もっとゆっくり見たかったなあ、と言われておりました。)
先端医療と市民の協働を考えるシンポジウム
2月3日、タイトルのシンポジウムが先端医療センター横の臨床研究情報センター(TRI)で開催され、途中からではありますが、出席してきました。基調講演は、アメリカのJDRFという、若年性糖尿病の財団の科学部長さんのゴールド・スタイン先生。どういう財団かというと、これがすごくって、I型糖尿病の子どもさんのお母さん方が設立(30年以上も前だそうです)された財団で、I型糖尿病の治療法の研究に寄付を集めて投資を行ってきているのですが、今や(2006年)1年間に1億3500万ドルもの研究費の助成をする規模らしいのです。今日の為替レートで、1ドル106円強くらいですから、それに1.35億をかけてみてください。そんな金額を、どうやって集めるのか、驚きのひとことなのですが、95%が個人寄付らしいのです。講演のあとは、パネルディスカッションがあり、臓器移植推進協議会の川瀬事務局長も出演され、意見を述べられていたり、松田先生も質問されたりしていました。(お二人については推進協議会の総会の活動報告をご参照)先端医療センターの西川伸一先生が全体のコーディネートをされており、交流会でも少しお話させていただきましたが、日本でも、こうした動きを、医療サイド・医者のサイドや、行政のサイドからではなく、患者さんたちの声でやっていってもらえれば、と話されていました。
ふれあい義塾・工藤良さんにお会いしました
昨年の選挙の折に、新人候補の女性3人と、あまり女性らしくない(??)私を入れてもらって4人で「神戸市政女性ネットワーク」を立ち上げて、市内を回りました。めでたく、全員当選。議会の仕事も始まりましたが、2期目の私でさえ、仕事をこなすのに余裕の無い状態です。なかなか4人そろっての時間もとれなかったのですが、今年は、何か教育、学校などに関わることを、ということで、私が以前からお会いしたかった、「ふれあい義塾」の工藤良さんに会いにいくことに決定。日帰りの短い出張となりましたが、小倉からローカル線で1時間の炭鉱の町、筑豊・田川に4人で行ってきました。
工藤さんは、元暴走族「極連会」の総長から、これを解散させ、ボランティア団体「GOKURENKAI」を設立、その後、非行に走ってしまった少年少女たちの居場所づくりを進め、「ふれあい義塾」として行政とタイアップした運営を続けられています。義塾の運営の一方で、積極的な講演活動もこなされ、講演の報酬などを運営資金とするなど、本当に男気のあるお兄さん。最初に教育委員会の方から、活動についての説明や、教育委員会、行政としてのバックアップについてのお話を伺いました。これだけで2時間。担当のみなさんは、工藤さんと関わりを持って、サポートしていきたい、たくさんの人に彼の活動を知ってもらいたい、協力を呼びかけたい、という思い、熱意にかられた感じでした。時間外の活動も多く、半ばボランティアでお仕事されているようです。
ふれあい義塾は、普通の一軒家を借りて、そこに現在数人が宿泊しながら、学校に通ったりしています。すでに、何人もの少年たちが、ここで時を過ごし、何かを見つけて巣立っていきました。工藤さんは、義塾を巣立っていったあとも、ずっとフォローをして、話を聞いたりアドバイスしたりと、心のサポートを続けられているようでした。本当に暴走族の総長だったのかと疑いたくなるような優しい目線と、もの静かな雰囲気からは、彼の経歴を想像することはできないくらいです。義塾の運営には課題・難題も数多いかと思いますが、工藤さんの語った「2ミリでも3ミリでも何か前に進めば。。」という言葉には、そんな重みを感じました。それでも、彼の回りには、支えてくれる人もたくさんいます。また、いろいろと悩みこんでいられないほど、次の目標や使命があって、止まったり戻ったりしてる時間はないという感じでしょうか。へーえ、と興味をもたれた方は、彼の著書「逆転のボランティア」を読んでみてくださいね。
宮古島〜宮古製糖(株)製糖工場
宮古島、最後は、宮古製糖さんの工場を見学させていただきました。社長さん自ら説明をしていただいた後、甘い黒砂糖の香りのする工場の中を見学させてもらいました。工場の前にはさとうきびの積まれた山ができあがっていましたが、こんな置き方で腐らないのか、心配していましたが、なんと1日の処理量は1700トン!!ということで、目の前に積まれていたさとうきびの山は、腐る暇もなく工場で砂糖に変わってしまうようです。説明時にいただいた工程図を添付しておきます。収穫し、畑から運ばれてきたサトウキビは、最初にカッターで細かく刻まれたあと、圧搾機で4回絞られます。絞ったあとのかすで、この工場ではボイラー発電を行っていて、若干電力補充はするものの、かなりの部分の電力がまかなえているそうです。サトウキビを搾ったあとの汁を煮詰めて砂糖の原料になる原料糖と呼ばれるものが製品として出荷されます。製造の工程で発生する沈殿物なども、肥料や土壌改良剤として利用されていて、社長さんも「とうきびは捨てるところがないんです!」と、言われていました。写真は、カッターで切られたサトウキビと、トラックで運ばれたばかりのサトウキビの山、そして、サトウキビ畑と手前がタバコ畑です。
バイオ・エコシステム研究センター
宮古島2日目は、まず、タイトルにあるセンターを見学しました。宮古島の主要産業は農業や畜産業、さとうきびを原料にした製糖業ですが、このセンターでは、それらのさまざまな廃棄物を再利用して、エネルギー利用したり、肥料にしたりと、リサイクルの研究が行われています。たとえば、宮古島では、宮古牛が有名ですが、牛糞をタンクで発酵させてメタンガスを取り出し、発電させるプラント、さとうきびの搾りかすを炭化させ、土壌改良剤として生成するプラントなどです。残念ながら、研究センターのため、当日は稼動していませんでしたが、これから研究が始まるという、使用済みのアロエの葉が大量に干してあったり、炭化の際の副産物であるさとうきびの炭の酢、ウージ酢が置かれていたりと、リサイクルの現場感は十分味わえました。
宮古島〜地下ダム資料館
エタノールのプラントを見学した後、地下ダム資料館を視察しました。宮古島は、サンゴ礁でできた島です。山や川がなく、サンゴ礁の土壌は、保水ができないため、かねてより、かんばつ被害と戦ってきました。地下水が海に流れてしまわないよう地下で水をせきとめ、地下水を貯めておけるようにダムを整備し、また、ダムからくみ上げた地下水を道路沿いに設けた給水栓から引き込み、スプリンクラーでさとうきびなどの畑に給水できるようにした仕組みです。そういえばと畑を見ると、スプリンクラーがあちこちで回っていました。ここまで大規模な地下ダムは、宮古島が始めてなんだそうです。人が地上で使った水は、地下に浸み込んで、地下水として、また人に帰ってくるのが、身近に感じられます。
宮古島バイオエタノールプラント
1月末、県会市会での環境部会で、念願だった宮古島のバイオエタノールのプラント等を視察に行ってきました。私は、地理が苦手な上に、沖縄方面に行ったこともなかったので、宮古島と沖縄の位置関係とかもよくわかっていなかったのですが、沖縄から300kmも離れているなんて!!朝、7時30分の神戸発の飛行機で那覇へ。那覇で乗り換えてやっと宮古空港に到着します。雨で視界は不良でしたが、それでも感動する青い海の中、宮古島の大地には一面のさとうきび畑が広がっていました。(飛行機の中で隣にいた崎元さんに、せんせい、あれ何?って聞いたら、あー、あれは”とうきび”や!!って教えてもらったんだけど、日ごろの会話のほとんどが冗談なので、”ええええ?ほんとうなん??ほんとう??”と疑ってしまった。崎元せんせい、すみません。m(_ _)m本当にどこに行ってもさとうきび畑でした。。(^。^;))
バイオエタノールのプラントは、環境省の事業として進められていて、さとうきびから砂糖を作る際に廃蜜と呼ばれる廃棄物が出るのですが、それを発酵させてエタノールを取り出すものです。さとうきびから燃料を作ることで、砂糖の値段が上がる問題が起きていますが、ここの事業は、副産物である糖蜜を利用している点にメリットがあります。糖蜜に適した酵母菌の開発や、(熊本大学)効率よいプラントの研究が行われています。プロセスは、糖蜜を酵母菌で発酵させ、生成された6%のエタノールを蒸留・脱水工程によって99.5%以上に濃縮させるもの。ここで生成されたエタノールは、別の場所にある給油所で、ガソリンと混合され、3%混合ガソリンとして給油、島の公用車など、すでに300台がこのE3燃料で走っています。
写真は、プラントの前、発酵・蒸留中のもの、プラント設備、給油設備です。