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旧芝川再生プロジェクト

旧芝川再生プロジェクトは、テレビ朝日の「素敵な宇宙船地球号」という番組で、取り組まれたもので、これまで3回にわたって放送されました。ドブ川となった旧芝川を、テレビのスタッフ、住民、水質浄化の専門家、地域の企業が一緒になってきれいにしようと取り組んだ様子をテレビ番組にしているものです。(http://www.tv-asahi.co.jp/earth/shibakawa/)番組の中でも、川の中で少し川遊びができるようにと、埼玉県もワンド作りを協力していて、知事さんなども番組出演されていることから、今回、県の方に視察をお願いしたところ、快く引き受けていただきました。

県の河川ご担当の方、番組のディレクター、炭素繊維の専門家、水生植物浄化のための土壌改良の専門家と、1時間半にわたって、お話をお伺いすることができました。元々、新芝川を整備して旧芝川への水門を閉鎖したことや、下水未整備の地域も多く、生活排水が流れ汚染も進んでいることから、県では芝川全体をきれいにしていこうと、「清流ルネッサンスⅡ」という事業を進めてきています。旧芝川へと水流の流れを作る(導水事業)ことと、じゃりなどを使って、水をきれいにする設備(浄化施設)やヘドロを除去していこうという取り組みです。H17年までの取り組みで、導水と浄化施設は終了しています。ヘドロは全部除去できているわけではありません。

一方、県の取り組みが終わった頃のH17年にテレビ朝日の10周年記念で、番組そのもので川をきれいにしようというプロジェクトの話が持ち上がり、ターゲットに選ばれたのが、旧芝川でした。(それだけ汚れていたということ?)番組では、微生物の力を使うこと、番組が終わっても続けられるよう住民の皆さんに一緒にやってもらおう、という方針で進められました。浄化の方法として、

1.炭素繊維を利用して、炭素繊維の周りについた微生物で浄化を進めるもの
2.ヨシなどの水生植物を利用して浄化を進めるもの
3.えひめAIと呼ばれるイースト・ヨーグルト・納豆の菌の培養液を使って家庭排水を浄化していこうというもの
の3つが主に取り組まれてきています。

番組の冒頭で、メタンガスがブクブク浮き上がってくる旧芝川が登場しますが、ヘドロの暑さは50cm以上、匂いもひどかったようです。ヘドロのままではヨシが根を張れないため、マッドキラーと呼ばれるリサイクルの土質改良材を使ってヘドロを硬くさせています。この実演のため、わざわざヘドロのたくさん残るエリアから採取してきてもらっていたのですが、強烈な匂いでした。混ぜられた土は硬くなっているのですが、やっぱり元はヘドロである、ということを忘れて、池田りんたろうさんと、私が手で触って確かめてしまってから後悔しました。(笑)

視察のこの日は、気温が38℃という猛暑の日。照りつける太陽の下、皆さんが奮闘した川を見に行ってきました。予想していたよりきれいで、炭素繊維のぶら下がっているフロートの近くでは、パンフレットにあるように小魚(多分、カダヤシだと思う)が泳いでいました。川の水に匂いはなく、カニも歩いていましたね。ヨシは残念ながら、ここの水深が深すぎて育たなかったので、第2弾のガマが植えられていました。ガマやマコモは、水深が深くても育つのだそうです。

番組で取り組まれたエリアは、まだまだごく一部の地域でしかありませんが、取り組みは続けられていて、次回の放送も予定されtいるようです。県の取り組みも先行していて、何がどれだけ効果があったのかは、定量的にはつかみにくいところではありますが、きれいになったの確かなようです。そして何よりも、地域の住民の皆さんの意識が大きく変わってきたことが大きいでしょうね。

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