福岡市アイランドシティ
次の日、鹿児島から九州新幹線で北上し、福岡市に到着しました。福岡では、神戸のポートアイランド・六甲アイランドによく似た「アイランドシティ」というプロジェクトが進められていて、全体で400haのエリアのうち、現在250haが竣工済みで、港湾施設や住宅地として建設や売却が進められているところです。幹線道路をはさんで、島の西半分が港湾関連、東半分が住宅と産業・研究用と、神戸がモデルになったことが窺われますね。島には鉄道を引き入れる計画がありますが、現在進んでおらず、現在のところ、交通手段はバス・車のみ。新しい街には既に小学校が開校していますが、来年4月から中学校も開校し、小中連携校としての運営が行われる予定。
コンテナターミナルを見学させていただきました。ちょうどコンテナの荷おろし作業中、次々とコンテナがトレーラーのシャーシに積み込まれ、その間、約1分。(かなり乱暴な計測ですが。)博多港全体で70万TEU。H27年の100万TEUを目指して、隣のバースでは15m水深バースの工事が進められていました。
鹿児島市内(市電)
鹿児島市役所で、市電の新しい車両「ユートラムⅡ」についてお話をお伺いし、試乗してきました。市内を走る市電の車両は3種類あって、旧タイプのもの、1000型ユートラム(H13年に導入)、ユートラムⅡとなっています。旧タイプの車両は、段差があり(車輪の分、床が高い)ましたが、ユートラムで低床車両に、更に最新のユートラムⅡは、車両数を増やして低床化による定員数の減を補うものとなっていて、乗り心地もよくなっているそうです。
写真左がユートラムⅡ、右が旧タイプの車両です。個人的には、レトロな旧車両が情緒が合って好きですが、バリアフリーだけデザインを変えることはできないんでしょうね。線路を緑化する計画が進められていて(写真右)、街の景観にも効果は大ですね。市電の会計は、H18年度1億7700万円の黒字を出しています。ものすご〜く細かく駅があって、市内の移動にはとても便利ですから、本当に足として利用されているようですね。市電を廃止した町と残した町、今、国をあげてLRT(Light Rail Transit 路面電車のシステムを超低床に更新したものというとわかりやすいのですが、路面電車との違いを強調するなど、いろいろな定義があるようです。)の導入が進められていますが、残した町はレールに市民権がありますから、敷設コストだけではなくて、スムーズに移行できるでしょうね。
あとで、ひとりで市電に乗った私、帰りに反対方向に乗ってしまいました。(よくやるんです、こういうこと)”ありゃあ”とあわてて運転手さんに聞いたら、次にどうすればいいかまで、とっても親切に教えていただきました。このできごとだけで、”鹿児島の町はいい町だあ”とつくづく感じて帰ってくることができました。(鹿児島の運転手さん、ありがとうございました。)
これは余談ですが、街の人の話では、かつて桜島の火山灰に苦しんだけれど、ここ10年は灰が降らず、本当に暮らしやすくなったとのこと。洗濯物の始末から、深刻な農作物の被害など、火山灰の被害は住んでみないとわからない大変なもの。札幌で除雪の予算が組まれているように、ここでは桜島爆発対策という委員会も存在します。
鹿児島空港
鹿児島空港は、国際便が飛ぶ2種空港だけあって、かなり広く、お店もたくさんあります。九州新幹線が部分開通したH16年に、大幅な乗客減になったものの、その後は年間570〜580万人で推移しています。空港の中ににぎわいを作っていこうと、いろいろなイベントが空港の中で行われていますが、一番目を引くのが、ターミナル玄関に作られた天然温泉の足湯「おやっとさあ」です。「おやっとさあ」は、鹿児島弁でお疲れ様。無料で利用(200円でタオルが売られています)でき、利用者の皆さん、結構喜ばれていたように思います。街中からは、ちょっと距離もありますが、ターミナルは人でいっぱい。全部合わせて1日2万人の出入りがあるそうです。
早めに空港バスに乗ったチーム、1本早いけど各駅停車便だったようで、鹿児島駅まで55分くらいかかってしまいました。”えーらい遠いなあ”と感じたのですが、直通便のチームは40分弱だったようで、余裕の表情で迎えられました。(笑)
足湯の写真を掲載します。車椅子でそのまま利用できるようになっています。(右)